こんにちは!
今回は、「ローコスト住宅の断熱材が心配」
という悩みにお答えしようと思います。
今年は年金2000万円発言や、終身雇用についての発言など、
私たちが不安になってしまうニュースばかりでした。
そんな時代ということもあり、
熊本県でもローコスト住宅が人気です。
これを見ている方の中にも、
「ローコスト住宅で検討している」
という方がいらっしゃるんじゃないでしょうか?
確かに、価格が安いのは魅力的ですよね。
しかし、価格のワケというのも当然あるんです。
その中でも一番多いのが、
「安いのは魅力的だけど、暑さ寒さが心配」
という不安でしょう。
そんな方のために今回は、
「ローコスト住宅の断熱材は大丈夫なのか?」
という話をします。
これを見ていただければ、
ローコスト住宅を選ぶ際の指針になりますし、
建てたあとに「寒い!」「暑い!」と
後悔する事はなくなります。
ぜひ、最後までご覧ください。
まず、「ローコスト住宅の断熱性が心配!」
と思われる原因はなんなのか
という事ですが、
おそらく、ローコスト住宅に多い
「グラスウール」という
断熱材のせいではないかと思います。
↑グラスウール(アクリア)
なぜ、グラスウールだと心配になるのか?
分からない方もいるかも知れません。
グラスウールの特徴として、
- 材料費が安い
- 施工費が安い
- 水に弱い
- 施工が難しい
という特徴があります。
おそらく、この”安い!”という特徴のせいで、
「安い断熱材なんて不安!」
と思われているんじゃないでしょうか?
たしかに、安い材料ってだけで心配になると思います。
他の断熱材に比べて、どのくらい劣っているのか?
かなり気になるところです。
しかし、実は、
グラスウールが特別性能が低いわけではありません。
性能の表を見ていただければ分かりますが、
素材名 | 熱伝導率(W/m・K) |
---|---|
高性能グラスウール16K | 0.038 |
セルロースファイバー | 0.04 |
発泡スチロール(EPS) | 0.032 |
ウレタンフォーム | 0.024 |
フェノールフォーム | 0.02 |
他の断熱材と比べても、性能に大差はないのです。
なので、
「グラスウールって断熱性能が悪いんじゃないか?」
という心配は無用なのですが・・・
実は、もう一つ心配するべき所があります。
それが、「水に弱い」という事。
こう言うと、
「えっ、水に強いとか関係あるの?」
と思われるかもしれませんが、
空気中の水蒸気は、
部屋の中と外を行ったり来たりしています。
断熱材がきちんと施工されていないと、
空気の温度差によって結露が発生してしまうのです。
そのため、
中に入らない施工+うまく外に逃がす施工
が必要です。
では、きちんと施工がされていなかったら
どうなるのでしょうか?
もし、壁の中で結露などが起こってしまうと・・・
写真:リフォームによって壁を剥がした様子
この様にグラスウールが水浸しになり、
カビが生えてしまいます。
とうぜん、室内の空気環境は悪くなり、
せき、アトピー、アレルギーなどが悪化しますし、
水に濡れることによって
断熱性能がものすごく低下してしまうのです。
ただし、これはきちんと調湿や気密を取っていれば
防ぐことが出来ます。
気密(壁の中に空気が入らない工夫)をすれば、
水蒸気に触れることもないため
性能が低下する心配もないのです。
それに、もし入ってしまったとしても、
うまく逃がす施工がされていれば問題ありません。
つまり、
グラスウールの性能を気にするのではなく、
きちんと施工されているか?
を気にする必要があるという事です。
では、きちんとした施工とはどういう事なのか?
詳しくは、旭ファイバーグラスさんのHP
に掲載してありました。
見ても分からないかもしれませんが、
これを徹底してやれている会社は少ないと思います。
写真:MAG
勝手な推測ですが、
おそらく、完璧にやれている住宅会社は
あまりいないと思います。
さらに、これがローコスト住宅となると・・・
職人さんの単価を下げている分、
こういった手間のかかる作業を
徹底してやることは難しいのです。
もちろん、
ローコスト住宅が悪い
と言いたい訳ではありません。
値段が安いのは素晴らしいことだと思います。
ただ、
グラスウールを使っているローコスト住宅の場合は、
お客様自身で現場に行き、
「きちんと施工されているかどうか?」
確認するくらいしないと、
ちゃんとした断熱性能があるのかは分かりません。
(↑信頼していない事になるので、
そもそも住宅会社を変えた方がいいかもしれませんが・・・)
そんなのできない!というのであれば、
価格が高くなってでも
満足できる施工をしてくれる所に頼むことをオススメします。
特に断熱材は、壁を剥がさないと
確認できません。
新築の時が一番重要ですので、慎重に選ばれてみてください。
それでは、失礼致します。